フンには大量の病原菌が!
鳩がもたらす健康被害と対策
更新日:2021年10月18日
更新日:2021年8月17日
監修:ハト対策防衛隊 隊長 東田 大介
被害レベルが低いうちなら自分で対策できます。
市販のグッズの効果的な設置方法を徹底解説!
初期から中期レベルなら
市販のグッズでも効果あり!
はじめは、明るい時間、ベランダの手すりなどに羽休めでとまりにきます。安全な場所だと認識すると、ベランダの中に入ってきて、仲間を待つために使うようになります。軽い騒音とフンの被害が始まります。
適切な対策を行えば、市販のグッズを使って自分で対策できる被害レベルです。
ベランダの手すり、窓枠の上など鳩がよくやってくる箇所に、集中的にスプレーします。
スプレーするだけなので非常に簡単ですが、持続時間が非常に短く数時間ほどしか効果がもちません。そのため、一度使ったらそれで終わりではなく、繰り返し同じ場所に吹きかける必要があります。
鳩のフンや羽根など臭いのするものや、近くにえさ場があると、忌避剤の効果が半減します。忌避剤をスプレーする前に、必ずフンなどの汚れをきれいに落としてください。
鳩がよくとまるベランダの手すりの上などに設置します。とまりたいのに、何かが邪魔をするという鳩にとって不快な環境を作り出します。
テグスの上に鳩が停まったときに手すりに着いてしまわないようにある程度の高さと引っ張りが必要です。10cm以上の支柱で、テグスの両端にとりつけるスプリングがセットになったものがお勧めです。
鳩が安全な場所だと認識すると、明るい時間だけでなく、夕方や夜まで長時間停留するようになります。
早朝や深夜の鳴き声などの騒音と大量のフンにより、鳩の被害が大きくなってきます。
この段階では鳩の執着度はまだ低いので、鳩が停留しにくい環境を作り、フンの掃除をすれば、自分でなんとかできる可能性が高いです。
鳩の糞がよく落ちている場所を確認して下さい。その上には、室外機、給湯器や排気用ダクトなどの停留箇所があります。お気に入りの場所となっているので物理的に停まれないようにとげとげの剣山を設置します。
剣山を隙間なく敷き詰める必要があります。5㎝以上の隙間があるとその隙間に停まります。
また、針の長さが10㎝以上で細くて垂直だけでなく斜め方向にも伸びた剣山をお勧めします。そうでなければ、針がしならず安定して、剣山の上に停まったり巣を作ったりすることがあります。
鳩がよく止まる場所にジェルを塗ります。匂いや辛み成分を練りこんだもの等色々な製品がありますがそれらは副次的な効果であり、基本的には踏んだ時のベトベトした感触を嫌がります。
不快感を与えて「嫌な場所」だと鳩に徐々に学習させます。そのため、1度では追い払えない場合はジェルを追加で塗布して、鳩が学習するまで根気強く待ちましょう。
安全な場所と認識して巣を作って住み着いてしまうと、帰巣本能・縄張り意識により、簡単には鳩対策ができなくなります。
この段階になると、自分で鳩対策は難しくなります。鳩が卵を産んでしまうとさらに深刻になりますので、ハト対策防衛隊にご相談ください。
よく聞く鳩対策でも
鳩が慣れてしまって効かない場合も。
屋根・屋上、建物軒先などに設置し、強力な磁石を利用して鳩の方向感覚を狂わせ、近づかせない方法です。
ワイヤーに組み込まれたタイプや装置上のタイプなど多種多様。鳩の固体差により効果は推測不能ですが、飛ぶことはできるので、鳩が寄り付かなくなるほどの効果は期待できません。
CDなどのキラキラしたものや、天敵の擬似鳥や目玉風船などの器具をベランダ、田畑などの対策箇所に設置し、視覚的作用で近づかせない方法です。
最も古典的な対策法ですが、一時的に怖がって近づかなくなることはあっても、自分に危害が無いとわかったら再び侵入して来るため、継続的な効果は期待できません。
屋外、田畑に設置することで、人には聞こえず鳥類には作用する超音波を利用して近づかせない方法です。
科学的根拠がない上、対策箇所の状況によって効果にバラつきがあり、機器が高価な場合が多いため、オススメしていません。
また、人には聞こえないとされている超音波ですが、人によっては不快感やストレスを感じてしまう場合があるようです。
どの被害レベルでも必ず必要
放置すると弊害が発生!
鳩対策に合わせて必ず必要なのは、鳩のフンの清掃です。
鳩は自分のフンがあることで、その場所を安心な場所とみなし、執着します。掃除をしないままでいると、鳩にとって居心地の良い場所になり、ますます被害が拡大してしまいます。
フンに含まれる病原菌を吸ったり触れたりしないよう気をつける必要があります。
マスク、手袋、ゴーグルを着用し、長袖の衣服を着て完全防備します。
また、家の窓をしっかり閉めておきましょう。
掃き掃除をすると、乾燥したフンから病原菌が空中に舞うので、絶対にやめましょう。ぬるま湯をかけ、キッチンペーパーや新聞紙などをのせ、しばらくそのままにしてフンをふやかします。
フンが柔らかくなったら、のせたキッチンペーパー、新聞紙を使って拭き取ります。フンが残っている場合は、再びぬるま湯をかけてこの工程を繰り返します。
フンがあった部分に、消毒用エタノールを吹きかけて消毒します。
使い終わったキッチンペーパーや新聞紙、道具をビニール袋に捨て、しっかりと閉じます。
以下のような方は、フンの掃除をするのは避けてください。
鳩の巣のみなら撤去できますが、卵やヒナのいる巣を無許可で撤去することは法律違反となります。
「鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律(鳥獣保護法)」により、保護されているためです。
卵を産んでしまったら個人の力で解決するのは困難になります。自治体に相談をするか、専門の駆除業者へ相談をすることで一時的な解決策がとれることがあります。
巣立ちを待つか各自治体から許可を得た上で巣を撤去して巣を作りづらい環境にする方法しかありません。
「鳩駆除をすぐに行いたい」という方は、各市区町村役場へ申請後、
捕獲許可を得ることで、鳩の巣や卵を撤去することが可能となります。
①申請書類の提出→ ②審査→ ③許可証の発行
捕獲許可の申請は必要書類が多く、審査日数もかかるため、許可証が発行されるまでに時間が必要となります。
煩雑な手続きとなりますが、ハト対策防衛隊でもお引き受けできますので、お問い合わせください。
ハト対策防衛隊 隊長 東田 大介
一般社団法人日本鳥獣被害対策協会第二期協会長。
北海道から沖縄まで全国の約50社の協会員と情報交換や勉強会を行っている。また、米国BirdBarrier研修に参加し、最新のノウハウを習得。
年間約150件の施工実績あり。