プロが徹底解説!自分でできる鳩対策
更新日:2021年8月17日
更新日:2021年10月18日
監修:ハト対策防衛隊 隊長 東田 大介
自宅のベランダに鳩が毎日大量のフンをする。
こびりついたフンの掃除は大変だし追いつかなくていつしか放ったらかし、、、。
なんてことありませんか?
鳩の被害で最も深刻とされるのはフンです。フンは汚れや臭いで住環境を悪化させるだけでなく、大量の病原菌・寄生虫・カビが含まれているため健康被害を及ぼす恐れがあります。
人にも免疫力があるので重症化はまれですが、小さなお子さまやお年寄り、体調の優れない方、妊婦の方も胎児に影響を与える可能性があるので注意が必要です。
感染経路とさまざまな健康被害についてお伝えいたします。
鳩の被害で最も深刻とされるのはフンです。フンは汚れや臭いで住環境を悪化させるだけでなく、大量の病原菌・寄生虫・カビが含まれているため健康被害を及ぼす恐れがあります。
人にも免疫力があるので重症化はまれですが、小さなお子さまやお年寄り、体調の優れない方、妊婦の方も胎児に影響を与える可能性があるので注意が必要です。
感染経路とさまざまな健康被害についてお伝えいたします。
鳩のフンを放置すると
ご近所にも迷惑が!
乾燥したフンは細かいチリとなって空中に浮遊します。このチリにはカビや病原菌が含まれています。それらが口から肺に吸い込まれると肺の粘膜によって感染菌は増殖します。フンの掃除をする際には、吸い込まないように必ずマスクをし、フンが舞い上がらないように湿らせた上で除去するようにしましょう。
フンが落下してきたり、手すりについていたりして、直接フンに触れてしまうこともあるでしょう。それが気づかずに傷口や口に入ることで感染する危険があります。フンが体に付着した場合は石鹸で洗浄後に手指用のアルコールなどで除菌しましょう。
免疫力の低いお年寄りや
お子さまがお住まいの場合は慎重に!
インコ、オウム、ハト等のフンに含まれる菌を吸い込んだり、口移しでエサを与えたりすることによって感染します。オウム病の病原体は「クラミジア」で国内の20%の鳥類がクラミジアを保有していると言われています。症状はインフルエンザのような高熱、頭痛、倦怠感等があり、重症化すると肺炎や髄膜炎を引き起こします。
厚生労働省も「現時点では、妊婦がオウム病クラミジアに感染すると重症化するのか、死亡リスクが高まるのかについては、明らかではないが、国内外でオウム病に罹患した妊婦の死亡例が報告されていることから、妊婦は感染源となりうる鳥類等への接触を避けるよう配慮するべきである。」と伝えています。
鳩のフンで汚染されている土壌に高い確率で含まれているカビによる感染症です。乾燥に強く、2年以上生存するといわれているので古いフンでも油断してはいけません。皮膚炎や発熱・胸の痛みを伴う肺炎を引き起こし、重症になると脳・脳脊髄膜に病巣を作り死に至る場合もあります。
ウイルスによって起こる病気で、鳥類の236種に感染することが知られています。感染した鳥は、鼻水、涙、排泄物に多量のウイルスを排泄するため、他の鳥類に広がります。発病した鳥類は、緑色の下痢、奇声や呼吸器症状、脚の麻痺などの神経症状を示します。ペットとしてインコなどの鳥類を飼っている場合は注意が必要です。人が感染すると稀に軽度の結膜炎とインフルエンザ様症状を起こすことがあります。
鳥飼病は鳥をペットとして飼っている人に多く見られる過敏性肺炎のひとつです。鳥類の羽毛やフンなどに含まれるたんぱく質を吸入した時にアレルギー反応を引き起こします。症状としては、発熱、倦怠感や呼吸困難などです。通常、アレルゲンから離れれば症状はだんだん改善されますが、そのままアレルゲンを吸い続ければ症状は慢性化し、長期の治療が必要になってしまうことがあります。
鳩のフンに含まれるタンパク質は過敏性肺炎の原因となりえますが、喘息の原因になることはあまりありません。ですが、鳩の羽毛や鳩が媒介するダニやシラミは、喘息を伴うアレルギー症状を引き起こすことがあります。
溜まってからでは大変!
日頃からのこまめな掃除が大切です
鳩のフン見つけたら、なるべく早く掃除をしましょう。
鳩は自分のフンがあることで、その場所を安心な場所とみなし、執着します。掃除をしないままでいると、鳩にとって居心地の良い場所になり、ますますフンの被害が拡大してしまいます。
鳩のフンが少ないうちは、自分で掃除することができますが、放置して大量に溜まったフンを掃除するとなると、時間と労力がかかります。
プロに掃除を依頼してきれいになった後は、再び鳩のフンが溜まらないように、こまめに掃除をしましょう。
免疫力の低いお年寄り、妊婦さんやアレルギー体質の方は、フンによる感染症の心配があります。
溜まってしまった鳩のフン掃除は、プロに依頼しましょう。
大量なフンがある場合、巣や卵がある可能性があります。
卵やヒナのいる巣を無許可で撤去することは法律違反となります。「鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律(鳥獣保護法)」により、保護されているためです。専門の駆除業者へ相談をすることで解決することができます。
ハト対策防衛隊でもお引き受けできますので、お問い合わせください。
ハト対策防衛隊で行った、個人では掃除が難しい鳩のフン掃除の事例をご紹介します。
Before
マンションのベランダに鳩のフンが大量に積もっていました。
After
ハトのフンの洗浄、除菌を行います。室外機の隙間もきれいになりました。
Before
ハトがパネル下に入り込んでいるのを放置しているとこのような状況になってしまいます。
After
高圧洗浄機を使用しきれいになりました。洗濯物を安心して干すことができるようになりました。
鳩が引き起こす怖い病気やアレルギー、鳩のフン掃除についてご紹介しました。
病原体を含んだハトのフンが乾燥すると、細かい塵が空気中を漂い吸い込みやすくなるので、ベランダ等のフンはこまめに、よく掃除して清潔を保つようにしましょう。
健康を損なわないためにも鳩のフンは放置せずに適切な対策を心がけましょう。
ハト対策防衛隊 隊長 東田 大介
一般社団法人日本鳥獣被害対策協会第二期協会長。
北海道から沖縄まで全国の約50社の協会員と情報交換や勉強会を行っている。また、米国BirdBarrier研修に参加し、最新のノウハウを習得。
年間約150件の施工実績あり。